次のブロックチェーン:未来の産業のための新しいエコシステムの創造
2019/10/25
ブロックチェーンを考えるとき、多くの人がまず思い浮かべるのはビットコイン、暗号通貨、またはクリプトアセットです。ブロックチェーンには金融以外にも多くのユースケースがあります:マーケットプレイス、アイデンティティプロバイダー、サプライチェーン、物流、そしてゲームなどです。
ブロックチェーンと分散化のより広範な可能性を探ることは、経済産業研究所(RIETI)が開催する長期的なワークショップシリーズの目標です。RIETIは2001年に設立された日本を拠点とする政策シンクタンクであり、その使命は「理論的及び実証的な研究を行い、政策形成に関与する者とのシナジーを最大化し、そのような研究活動から得られた証拠に基づいて政策提言を行うこと」です。
私はこの取り組みに参加し、ブロックチェーンエンジニアリングの視点を提供するよう招待されました。私たちの努力は、次世代ブロックチェーン:未来産業のための新しいエコシステムの創造という本の出版で結実しました(日本語版、英語版は近日中にリリース予定)。
私たちの本は、モノのインターネット(IoT)、仮想マーケットプレイス、そして分散型金融がビジネスの未来をどのように形作るか、またそれに対してどのように規制の観点からアプローチされるべきかを検討しています。私の寄稿は、分散型アプリケーション(DApps)、スマートコントラクト、Ethereumブロックチェーン、およびブロックチェーンがこの新しい産業進化のためのインフラをどのように築くかの背後にあるコンセンサスメカニズムにはじめての紹介を含みました。
私たちの調査結果を共有するために、2019年10月7日に日経ホールでシンポジウムも開催しました。講演者やパネリストにはRIETIや経済産業省(METI)、bitFlyer、トヨタ、Wired Magazine、Taraxa、LongHash、そしてERC20トークン標準の創設者であるLUKSOのファビアン・フォーゲルシュテラーが含まれました。私は、日本におけるブロックチェーンの現在の状況とその影響についてのパネルに参加できたことを光栄に思います。
暗号通貨は10年以上も前から存在していますが、ブロックチェーンアプリケーション、政策、思考リーダーシップの発展にはまだ多くのことが残されています。


